公開日:2007年8月22日
マグネシウムQ&A Q2
Q2: 糖尿病とマグネシウムはどのような関係があるのですか?
A2: マグネシウムは糖の分解をはじめとして、さまざまな物質代謝に関係があり、マグネシウムの慢性的不足は糖尿病を悪化させる要因のひとつになります。
また、糖尿病の患者さんは、健康な人に比べて尿から排泄されるマグネシウムの量が多く、血中の値も低目になりますので、十分に摂取する必要があります。
基礎の研究では、「糖尿病自然発症のラットに対するマグネシウムのサプリメントは、 糖尿病の発症を明らかに遅らせるのに非常に有効である」という報告(Balon, TW et al., Am J Physiol Endocrinol Metab 269: E745-E752, 1995)があります。
私の臨床研究でも、軽症の2型糖尿病の患者さんに、十分なマグネシウム(MAG21)を一定期間補給していただき、その前後でインスリン抵抗性(インスリンの効きにくさ)を比較したところ、非常に有効な結果が得られました。その研究結果を2003年国際マグネシウムシンポジウム(オーストラリアのケアンズ)で発表し、詳細はアメリカの栄養学専門誌「Yokota, K et al., Journal of the American College of Nutrition, 23:5,506S-509S,2004」にも掲載されています。